犬の迷子を防ぐには、どんなトレーニングをすればいいの?
日常から「おいで」のトレーニングをしましょう。繰り返し根気強く行ってください。
万が一迷子になってしまったときのために、迷子札のほか、マイクロチップの装着もおすすめします。
日常で、犬が家から飛び出したり、散歩中に不意にリードを放してしまったりして、迷子になってしまうケースは少なくありません。また、平成23年の東日本大震災や28年の熊本地震など災害時には、多くのペットが飼い主さんの元を離れ、迷子になりました。
日頃から「おいで」のトレーニングを>
そんな時、とっさに呼び戻す、いわゆる「おいで」ができれば、愛犬と離ればなれにならずに済みます。万が一の場合に備え、日頃から呼び戻しのトレーニングをしておく必要があります。
トレーニングのしかた
◇おやつで
実際のトレーニングでは、小さく切ったおやつをいくつか用意します。その1つを手の中に握り、犬の鼻先に近づけて匂いを嗅がせます。そして、「おいで」と言った後にそのまま飼い主さんが後ろに少し下がってみましょう。その時、少しでもついてきてくれたら「おりこうだね」とほめ、首輪(またはハーネス)を軽くつかみながらおやつを与えてください。
◇だんだん距離を延ばす
この距離を少しずつ延ばしていき、ついて来るようになってきたら、今度は少し離れたところから再び「おいで」と呼び、できたら同じようにほめておやつを与えましょう。このように段階を踏み、短い距離から徐々に距離を延ばすようにします。毎日少しの時間でもよいので、繰り返し根気強く行うことが大切です。
◇飼い主さん以外の人でもトレーニング
慣れてきたら、飼い主さん以外の人にも捕まえられるようにするために、同様のトレーニングをしてもらうとよいでしょう。
迷子札やマイクロチップの装着も効果的
それでも万が一、迷子になってしまった時のために、鑑札や迷子札を首輪につけることが効果的。動物病院で、身元情報が入力されたマイクロチップを装着してもらうこともおすすめします。
福島県会津若松市出身。 2001年にエスティー動物病院を開業。東日本大震災時には被災動物の救護活動に取り組む。その後はふくしま夜間救急動物病院の立ち上げや診療に従事し、地域獣医療発展に貢献すべく日夜奮闘しています。