犬がしっぽを振るのは、うれしいからですか?

うちの犬は、家族が帰宅した時やごはんをもらう時は、しっぽをブンブン振って喜びます。犬がしっぽを振るのは、うれしいからですか?(ゴールデンレトリーバー 4歳 ♂)

犬が尻尾を動かすのには、いろいろな意味があります。

犬がうれしいときに尻尾を振るというのは、よく知られていますね。家族が帰宅したときや、おいしいご飯をもらうときなどには、犬はうれしい気持ちや友好的な気持ちを表して尻尾を振ります。このようなとき、犬の身体はリラックスして、よく見ると尻尾と一緒にお尻が振れていることや、口角が緩んで笑ったような顔になっていることもあります。

うれしくないときにも尻尾を振ることがあります

しかし、犬はうれしくないときにも尻尾を振ることがあります。例えば、見知らぬ犬など脅威と感じるものを見つけ興奮しているときや、不安を感じて自分を落ち着かせようとしているときなど。そのようなときは尻尾を振りながらも、体がこわばっていたり、目を見開いて相手を凝視していたり、どこかリラックスできていない様子がみられます。

尻尾を上げる高さは、自信や興奮の度合いを表します。尻尾を高い位置で振っているときは、うれしさであっても興奮であっても、自信満々で強気です。不安や弱気になってくると徐々に尻尾は下がって、最終的に怖い、逃げたいという気持ちになると、尻尾を足の間に巻き込みます。

気をつけなければならないのは、具合が悪いと犬は尻尾を下げる場合があることです。不安になる原因や怖いものがないのに、いつもより下がっているときは、動物病院で健康状態を確認してもらうようにしましょう。

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回答者のプロフィール
Team HOPE関東地区 関内どうぶつクリニック
小澤真希子

獣医師、博士(獣医学)(東京大学)。日本獣医動物行動研究会、獣医神経病学会に所属。 関内どうぶつクリニックで勤務するとともに、複数の動物病院でペットの問題行動治療を行っている。ペットの高齢化に伴い増加している犬と猫の認知症(認知機能不全症候群)の診療に力を入れている。

Team HOPE関東地区 関内どうぶつクリニック代表
牛草 貴博

獣医師、博士(獣医学)(大阪府立大学)。関内どうぶつクリニック代表、動物再生医療センター病院 技術顧問。Team HOPE学術委員長、日本獣医再生医療学会理事。 関内どうぶつクリニックで診療を行い、獣医再生医療の発展に尽くすと同時に、Team HOPEにおいては学術の立場から新しい予防医療を飼い主様にご提供するためのコンテンツ作りのために日夜奮闘中。