ペットと暮らす獣医師からのアドバイス(55)
10月13日はペットの健康診断の日
毎週金曜日に産経新聞の生活面に掲載される、Team HOPE獣医師のリレーコラム、第55回目が掲載されました。
Team HOPE代表、犬山動物総合医療センター代表 太田亟慈 がお伝えします。
この度、Team HOPE(チームホープ)では今日、10月13日(じゅういさん)を「ペットの健康診断の日」(一般社団法人日本記念日協会)として登録しました。ペットが飼い主といつまでも元気で暮らすために、病気の早期発見・早期治療が大切であることを飼い主にも知ってほしい、そんな願いを込めました。
一般的に、飼い主がペットを動物病院に連れて行く回数は非常に少ないのが現状です。それは、動物病院はペットが病気になってから行く場所と考えているからです。子犬・子猫の成長はとても早く、知らず知らずのうちに病気が進行している場合も少なくありません。私たちの調査では、ペットを失った飼い主のうち、目で見て分かる病気の兆候から、わずか1年未満でペットが死んだと答えた方が、82%もいらっしゃいました。つまり、病気の兆候が表れたときには、手遅れという場合が多いのです。
では、話すことができない動物の場合、病気から守るためにはどうしたらよいでしょうか。重要なのは定期的な健康診断の受診と、日常的に飼い主がペットの健康を確認することです。チームホープでは、飼い主による「ウェルネスチェック」を提案しています。日常のペットの状態をまず飼い主がセルフチェックできるよう、ウェルネスチェックシートを作成しました。
いつもと違う様子が見られたら、早めに獣医師へ気軽に相談していただき、病気の早期発見・早期治療につなげます。シートはホームページ上からダウンロードできますので、ぜひお試しください。そして、気軽に行ける動物病院をぜひ見つけていただき、飼い主と病院の信頼関係ができることを願っています。
(産経新聞 平成29年10月13日付)