猫の花粉症に注意
毎年暖かくなってくると、猫が体をかいたり、鼻水を出したりします。花粉症ではないかと思うのですが、どうしたらいいですか?(猫、6歳 ♀)
猫にも花粉症の症状が出ることがあります。まずは動物病院で花粉が原因かどうか突き止めましょう。治療には薬を使いますが、生活環境を見直して花粉の量を減らす工夫も大事です。
暖かくなって来ると、花粉に悩まされる方も多いでしょう。花粉症では、スギやヒノキ、イネ科の植物が原因となり、春や秋など決まった季節にくしゃみや鼻水、鼻づまり、目のかゆみなどの症状が出ます。実は近年、犬や猫にも花粉症のような症状が出ることが知られるようになってきました。
アレルギー疾患を持つペットは要注意
アレルギー性の疾患を持つ犬や猫が、決まった季節に症状が悪化することがあります。花粉に対して起こる異常な免疫反応が原因で、人の花粉症と似た状態といえます。例えば、アトピー性皮膚炎を患っている犬や猫が、特定の季節になると、皮膚炎が悪化することはないでしょうか? アトピー体質とは、ほこりなど環境中の物質に対し、アレルギー反応を起こす体質のことですが、そのアレルギー反応を引き起こす物質の中に花粉が含まれている場合、一定の時期に症状が悪化してしまうのです。
猫は鼻炎やぜんそく症状も
花粉が原因となる症状を見てみましょう。かゆみを伴って皮膚が赤く腫れたり脱毛するなどの皮膚炎が多く見られます。猫の場合は皮膚炎に加え、くしゃみや鼻水といった鼻炎症状や、せきなどのぜんそく症状もみられることもあります。
まずは動物病院で相談。花粉症なら生活環境の改善を
家族の一員である犬や猫が、毎年特定の時期に体をかゆがるならば、花粉が原因かもしれないので、動物病院を受診して原因を突き止めてみましょう。原因が分かれば、治療と対策ができます。
治療には薬を使います。生活環境の改善も必要です。
散歩などで外出した際には、ブラシやタオルで花粉を落としてあげましょう。空気清浄機や掃除機を使って、花粉の量を減らすことも効果的です。人が持ち込むこともあるので注意が必要です。
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回答者のプロフィール
Team HOPE中部地区委員長、みずの動物クリニック院長
水野 範仁