猫の予防医療とは、どんなこと?
ペットが健康で長生きするためには、予防医療が大切だと聞きました。でも、ワクチンの接種くらいしか思い浮かびません。猫の予防医療とは、どんなことをいうのですか?(猫 1歳 ♀)
予防医療には、病気の予防だけでなく、病気の早期発見や病気の悪化や再発の防止、食事習慣の改善なども含まれます。飼い主さんが主体になって、動物病院と一緒にペットの健康を守りましょう。
予防医療とは?
動物病院は、一般的には「犬や猫が病気になったら治療をして治すところ」というイメージがあります。しかし、動物が元気に行動しているからといって、体が健康であるとは限りません。また、飼い主は健康だと思っていても、健康診断を受けたら病気の一歩手前だったということもあります。治療だけでなく食事習慣の改善や病気の防止も獣医療の役割なのです。そういった医療のことを予防医療と呼んでいます。
予防医療は幅が広く、病気の予防だけにとどまりません。感染予防の混合ワクチン接種やフィラリア、ノミ・ダニ駆除による病気の予防のほか、検診などによる病気の早期発見、すでに病気を抱えている動物の悪化防止や、病気の再発防止も含んでいます。
どうして必要?
ペットの予防医療の必要性が高まっている理由として、以下のことが考えられます。
ペットの高齢化1つ目はペットの高齢化です。症状が出たときには、すでに手遅れだった―などとならないように、日頃から飼い主さんがペットの健康を意識することが重要です。 |
ペットロスの増加2つ目はペットロスに悩む飼い主の増加です。ペットが急死し、十分な治療を受けさせることができなかった場合、「もっと何かできることがあったのではないか」と悔やみ、ペットロスの症状が重くなることがあるからです。 |
ペットの健康寿命を伸ばす最後に、ペットの健康寿命を延ばすことも予防医療の重要な役割です。ペットが介護を必要とする病気にかかると、飼い主さんのストレスも大きくなるため、そのような予防も必要なのです。 |
飼い主さん主体で
大事なことは、予防医療は年齢や健康状態にかかわらず、動物病院任せでは効果は薄いということです。ペットの健康は、飼い主さんが主体となって守ってください。
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回答者のプロフィール
Team HOPE九州地区、大津動物病院院長
藤本 晋輔