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ペットの健康コラム

 ペットと暮らす獣医師からのアドバイス(82)
シバイヌの健康のために

毎週金曜日に産経新聞の生活面に掲載される、Team HOPE獣医師のリレーコラム、第82回目が掲載されました。  

Team HOPE九州地区委員、ハートフル動物病院院長 時松聖潤 がお伝えします。

 

 

 

今回はシバイヌについてお話しします。シバイヌは、古くから日本の山岳地帯で狩猟犬として活躍していた日本固有の犬種です。
 その歴史はとても古く、縄文時代の遺跡から、シバイヌの先祖と思われる骨が見つかっています。均整のとれたコンパクトな体形で、日本の気候風土に合った犬種です。屈指のきれい好きで、自分の身の回りを排泄物で汚すことはめったにありません。そんな理由からか、平成29年のジャパンケネルクラブ(JKC)犬種別登録頭数ランキングでは、133の犬種中第5位と、はやりすたりの少ない人気ぶりです。愛玩犬でなく狩猟犬としての歴史が長いからでしょうか、ベタベタ甘えたりすることは少ないのが特徴。半面、自立心が強く神経質で賢い犬種のため、しつけにてこずることが多くあります。
 シバイヌに多い病気はアレルギー性皮膚疾患です。完治することはほぼなく、生涯にわたり管理が必要です。ただ、食物アレルギーの場合は除去食による症状の緩和や消失が期待できます。アレルギー物質の検査や、かゆみを抑える薬剤、皮膚のケアなど動物病院に相談してください。
 また、緑内障を患うケースが多いです。眼球内部の圧力(眼圧)が上昇することで痛みが起こり、視力が失われる病気です。原因は不明ですが、白目の部分の血管が充血し、まぶしそうなしぐさや、痛そうなしぐさで気づくことが多く、病院では眼圧計で測定して診断します。こちらも完治は難しく、生涯にわたって点眼治療や、場合によっては外科治療が必要になることもあります。
 りんとした気品が日本犬の魅力です。新しく犬を迎える場合、家庭環境や飼い方などを踏まえて、犬種を選択することも大切です。
(チームホープ、ハートフル動物病院院長 時松聖潤)

  (産経新聞 平成30年4月27日付)