font size
ペットの健康コラム

 ペットと暮らす獣医師からのアドバイス(79)
犬や猫の”花粉症”に注意を

毎週金曜日に産経新聞の生活面に掲載される、Team HOPE獣医師のリレーコラム、第79回目が掲載されました。  

Team HOPE中部地区委員長、みずの動物クリニック院長 水野範仁 がお伝えします。

 

 

 今年は暖かくなるのが早かったのですが、花粉に悩まされている方も多いでしょう。花粉症では、スギやヒノキ、イネ科の植物が原因となり、春や秋など決まった季節にくしゃみや鼻水、鼻づまり、目のかゆみなどの症状が出ます。実は近年、犬や猫にも花粉症のような症状が出ることが知られるようになってきました。
 アレルギー性の疾患を持つ犬や猫が、決まった季節に症状が悪化することがあります。花粉に対して起こる異常な免疫反応が原因で、人の花粉症と似た状態といえます。
 例えば、アトピー性皮膚炎を患っている犬や猫が、特定の季節になると、皮膚炎が悪化することはないでしょうか? アトピー体質とは、ほこりなど環境中の物質に対し、アレルギー反応を起こす体質のことですが、そのアレルギー反応を引き起こす物質の中に花粉が含まれている場合、一定の時期に症状が悪化してしまうのです。
 花粉が原因となる症状を見てみましょう。犬の場合は皮膚炎が多く、かゆみを伴って皮膚が赤く腫れたり脱毛なども見られます。猫の場合も同様ですが、皮膚炎に加え、くしゃみや鼻水といった鼻炎症状や、せきなどのぜんそく症状もみられることもあります。治療には薬を使います。生活環境の改善も必要です。
 散歩などで外出した際には、ブラシやタオルで花粉を落としてあげましょう。空気清浄器や掃除機を使って、花粉の量を減らすことも効果的です。人が持ち込むこともあるので注意が必要です。
 家族の一員である犬や猫が、毎年特定の時期に体をかゆがるならば、花粉が原因かもしれないので、動物病院を受診して原因を突き止めてみましょう。原因が分かれば、治療と対策ができます。(チームホープ、みずの動物クリニック院長 水野範仁)

 (産経新聞 平成30年4月6日付)