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ペットの健康コラム

 ペットと暮らす獣医師からのアドバイス(75)
原因不明のいびきは病気のサイン?

毎週金曜日に産経新聞の生活面に掲載される、Team HOPE獣医師のリレーコラム、第75回目が掲載されました。  

Team HOPE関西地区、兵庫ペット医療センター東灘病院 谷口哲也 がお伝えします。 

 

 今回は、ペットたちの睡眠時のいびきについてお伝えします。いびきは呼吸困難のサインです。少し大げさな言い方かもしれませんが、家族の一員でもある犬や猫たちがいびきによって、呼吸が苦しいことを訴えているのかもしれません。
 そもそも、いびきとはさまざまな原因で鼻から喉までの気道が狭くなり、呼吸するときに気道がこすれて振動することで生じる音です。つまり、気道が狭くなり、呼吸がしにくくなっていることを伝えるサインでもあるのです。
 動物は鼻呼吸ができなくなると当然、口呼吸をすることになります。しかし飼い主さんが、そのことに気付かないこともよくあるのです。
 では、いびきをかく犬や猫たちがどのような病気の可能性があるのでしょうか。犬では、感染症や外傷、歯牙疾患、異物の吸入、腫瘍が考えられます。猫では、ウイルス性鼻炎や腫瘍、感染症、ポリープがいびきの原因に関連することが多いです。
 しかし、病気だけではなく、パグやブルドッグなどの短頭犬種や、スコティッシュフォールドやペルシャのような短頭猫種は生まれもってグーグー、ブーブーといびきをかきます。
 また、人と同じように肥満によって気道が圧迫され、いびきをかくペットたちもいます。すべてが病気というわけではなく、特定の種類や体格によっても起こりうる症状であることも知っておく必要があります。
 いびきは、言葉を発することのできない動物たちからのサインかもしれません。たかがいびきと考えるのではなく、その原因が分からないときには放置せずに、獣医師に相談してみてほしいと思います。(チームホープ、兵庫ペット医療センター東灘病院 谷口哲也)

 (産経新聞 平成30年3月9日付)