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ペットの健康コラム

ペットと暮らす獣医師からのアドバイス(41)
冷たいもの食べさせてもいいの?

毎週金曜日に産経新聞の生活面に掲載される、Team HOPE獣医師のリレーコラム、第41回目が掲載されました。
Team HOPE中部地区 もりやま犬と猫の病院 院長 浅井亮太 がお伝えします。

 これから7月に入り、暑い時期がしばらく続きます。暑さで体調が崩れやすくなりますから、水分を適切に補給しましょう。
 毎年この時期になると、飼い主さんに「うちの子、暑そうなので冷たいものを与えています」と言われる機会が増えます。今回は、冷たいものを食べさせてもいいのか、お話ししたいと思います。
 もともと、私たち人間も含めて、犬や猫の食べ物や飲み物の温度は、「人肌程度」がもっとも消化・吸収しやすいといわれています。そして、消化・吸収を行っている腸が最も正常に機能する温度が、人間だと37度前後、犬や猫だと1~3度高いので、40 度前後といわれています。
 そのため、とても冷えた食べ物、飲み物(氷入りの冷たい水やジュースなど)を与えると腸の温度が保てず、腸機能が正常に働かなくなります。場合によっては、消化・吸収ができにくくなるため、おなかを壊してしまい、下痢、嘔( おう )吐(と)、食欲低下などが起きてしまう可能性があります。
 犬、猫を含めた動物は、もともと生きた獲物を中心に食べて体の温度調整を行ってきたことから、あまり冷たいものではなく、腸の負担が少ない40度前後の飲み物や食べ物が最適かと考えられます。
 当然、動物によって個体差はありますので、冷たい物を与えていても胃腸が丈夫な子もいます。
 ただし、これからさらに暑くなりますから、人間も犬や猫も、冷たい食べ物だけではなく、できるだけ腸と同じ40度前後の食べ物を取り入れるようにすれば、健康な生活を送れます。犬、猫の体調管理に気をつけて、これから迎える夏を乗り切っていきましょう。
 (チームホープ、もりやま犬と猫の病院  院長 浅井亮太)

 (産経新聞 平成29年6月30日付)