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ペットの健康コラム

ペットと暮らす獣医師からのアドバイス(34)
なぜ人の食べ物を与えてはいけないのか

毎週金曜日に産経新聞の生活面に掲載される、Team HOPE獣医師のリレーコラム、第34回目が掲載されました。
Team HOPE沖縄地区委員 アネシスペットクリニック 友利聡士がお伝えします。

 ぺットの猫ちゃんが食事中にテーブルに乗って「ニャー!」と鳴くと、ついつい「おすそ分け」と、与えたくなってしまいますよね。

 うちの実家の猫(オス)もそのせいで、子猫の時から焼き肉や唐揚げ、しまいにはパンやケーキまで食べていました。そのおかげで(?)、おなかが出た中年のおじさん体形に。お客さんからは、「この子(猫)、妊娠しているの?」と言われていました。

 猫の食事の嗜好(しこう)性は、生後3カ月までに食べていた物で決まるとも言われてます。この時期までに人の食べ物を食べ慣れていると、大人になっても人の食べ物を欲しがるようになります。

 運動しない猫が糖分の多いケーキやパンを食べていると、糖分はすぐに脂肪に置き換わり肥満体形に。肥満は糖尿病や脂肪肝、関節炎の要因となります。

 猫は肉食動物なので、食事中のタンパク質が少なくなると、アミノ酸の一種であるタウリンが欠乏し、心臓の筋肉や網膜に異常を起こすことがあります。

 また、お父さんの晩酌時に、一緒に青魚の刺し身を過剰に食べると、「黄色脂肪症」になります。さらに、タマネギと一緒に調理したお肉を与えると、タマネギ中のチオ硫酸化合物によりタマネギ中毒になります。

 その後、うちの猫は人の食べ物を与えないようにし、食事療法食により15%のダイエットに成功しました。毎年の健康診断でも異常は見つからず、毎日楽しくキャットフードを追いかけて走っています。皆さんも、大切な猫ちゃんのために人の食べ物は与えないようにし、毎年の健康診断で病気を早期発見、早期治療し、毎日を楽しく過ごしてください。

(産経新聞 平成29年5月12日付)

 

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