ペットと暮らす獣医師からのアドバイス(1)
健康診断は必要ですか?
毎週金曜日に産経新聞の生活面に掲載される、Team HOPE獣医師のリレーコラム、第1回目が掲載されました。
Team HOPE代表、ナナ病院犬山動物総合センター代表 太田亟慈(じょうじ)がお伝えします。
飼い主から「ペットの健康診断は必要でしょうか?」と聞かれることがよくあります。獣医師としての答えはもちろん「イエス」です。
ペットとその家族が幸せに暮らすためには、飼い主が日頃からペットの健康状態に気を配り、病気などの異常を早期に見つけることが必要です。そのためにも、1年に1回以上の健康診断が大切なのです。飼い主のみなさんには、動物病院は「病気になったから行く場所」ではなく、「健康を保つために行く場所」と考えていただければと思います。
こうした思いを抱く全国の獣医師たちが集まり、ペットを健康に長生きさせるために予防医療の啓発などを行う獣医師団体「Team HOPE(チームホープ)」を平成26年に立ち上げました。
チームホープでは、ペットを病気から守るため、定期的な健康診断を勧めるとともに、日常的に飼い主がペットの健康を確認する「ウェルネスチェック」の実施を提案しています。
ウェルネスチェックでは、適切なしつけは継続できているか▷食事や運動の量は適切か▷太りすぎたり痩せすぎたりしていないか▷便や尿の回数やその状態▷皮膚や毛のつやの状態▷問題行動の有無―といったポイントを確認してもらいます。もし、いつもと違う様子が見られたら、体の不調のサインかもしれません。早めに獣医師へ相談することをお勧めします。
毎日ペットと接することで飼い主は、ペットから多くの癒やしをもらい、楽しい生活を送れます。ペットが健康に暮らしていけるよう、気を配りたいものですね。
(産経新聞 平成28年9月2日付)
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