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ペットの健康コラム

 ペットと暮らす獣医師からのアドバイス(62)        歯磨きは必要?

 

毎週金曜日に産経新聞の生活面に掲載される、Team HOPE獣医師のリレーコラム、第62回目が掲載されました。  

Team HOPE関東地区、マリーナ街の動物病院院長 早乙女真智子 がお伝えします。   

 動物は、他の動物や植物などを生のままよく嚙(か)んで食べることで、歯磨き効果を得ています。しかし、私たちと日々暮らすペットたちは、加工された栄養バランスの整ったフードや、小さく切ったおやつなどを食べています。
 よく嚙まずに丸のみすることが多い上に、フードやおやつは、唾液が混ざり、ふやけると歯の表面に付着しやすくなります。
 その歯垢(しこう)が蓄積すると歯周病菌が繁殖しやすい環境となります。私たち人間は、毎日歯磨きという行為で自ら歯垢を取り除くことができるので、歯周病をある程度、予防することができます。しかし、ペットには飼い主の手が必要となります。
 普段の診療の際、飼い主の方に、ペットの歯磨きをされているかどうかを尋ねると、「嫌がるからやめた」「時間がない」「やり方がわからない」などといった意見を数多く聞きます。ただ、歯磨きそのものは「やった方がいいだろう」と飼い主の多くが思われているようです。
 歯周病菌が増えると、歯がぐらつく▷痛みや不快感から食べられない▷消化器疾患▷顎骨骨折▷心臓疾患―などへの悪影響を招きます。そうならないように、歯と歯周ポケットの汚れを常日頃からきれいにしておくべきだと考えます。口の中を清潔に保つことは、健康と長生きに通じます。
 歯磨きの方法としては、少し手間はかかりますが、歯ブラシが一番効果が期待できます。嚙む力の弱い幼い頃から、口の中に指や歯ブラシを入れることに慣れさせましょう。ただし、毎日はできないというご家庭では、週に1~2回歯ブラシ、できない日は歯磨きガムやデンタルスプレーなどを活用すると良いでしょう。 (チームホープ、マリーナ街の動物病院 院長  早乙女真智子)

 
 (産経新聞 平成29年12月1日付)