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ペットの健康コラム

ペットと暮らす獣医師からのアドバイス(46)
ぐるぐる回っていると要注意 

毎週金曜日に産経新聞の生活面に掲載される、Team HOPE獣医師のリレーコラム、第46回目が掲載されました。
Team HOPE北海道地区、北光犬猫病院 院長 立花徹 がお伝えします。

 近年、獣医療の進化とともにペットの高齢化が進んできています。それに伴い、犬の認知症は増加傾向にあります。実際、どのような症状が出たら認知症の疑いがあるのでしょうか。

 無駄ぼえが増える▷部屋の中をあてもなく歩き回り、壁に頭を押し当て立ち尽くす▷同じ方向にぐるぐると旋回運動を続ける▷障害物にぶつかっても後ずさりできず、ひたすら前に歩きたがる▷無理やり家具や壁の間に入り込み、抜け出せなくなり、ほえ続ける―などです。ひどくなると昼夜の逆転現象が起きることがあります。

 この昼夜の逆転が始まると、飼い主さんが睡眠不足になったり、精神的な苦痛が重くのしかかってきます。ほえ声で近隣の迷惑になり、深刻な問題に発展しかねません。

 これに対応するには安定剤や鎮静剤、睡眠薬などを使うことになります。これで一時的には安定しますが、症状がさらに進めば、起立困難になったり、ちょっとしたきっかけでほえ続けるようになり、状況に応じてさらに薬の量を増していくことになります。

 認知症は早期発見、早期治療が重要です。100%予防というわけにはいきませんが、毎日の食事に注意することで介護のリスクを減らすことができます。

 特に積極的に摂取したい栄養素は、サバなどの青魚に多く含まれている脂肪酸のDHA・EPAや、緑黄色野菜に多く含まれるビタミンE・C、β―カロテン、フラボノイドなどです。認知症予防に効果的といわれています。

 かわいい愛犬には、少しでも長生きしてもらいたいものですね。認知症予防のために今から食事に気をつけたり、サプリメントを試してみてはいかがでしょうか。まずは動物病院に相談してください。

(チームホープ、北光犬猫病院 院長 立花徹)

  (産経新聞 平成29年8月4日付)