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ペットの健康コラム

ペットと暮らす獣医師からのアドバイス(43)
猫にトリミングは必要?

 

毎週金曜日に産経新聞の生活面に掲載される、Team HOPE獣医師のリレーコラム、第43回目が掲載されました。
Team HOPE関西地区 エルザ動物医療センター センター長 長谷隆司 がお伝えします。

 猫は生まれつき、きれい好きで、暇さえあれば自分の体をなめて毛づくろいをしています。猫は本来、待ち伏せをして獲物を狩る「待ち伏せ型」の動物です。したがって毛づくろいは、自分の臭いを消して、獲物に気付かれないようにするための習性だと思われます。
 トリミングは、被毛のブラッシングやカット、シャンプーはもちろん、爪切りや耳掃除なども含まれ、体のお手入れ全般を行います。しかし、そもそも多くの猫は、頻繁な毛づくろいによってこれらだいたいのことは自分でできてしまいます。
 飼い主が行う日頃のお手入れとしては、猫とのコミュニケーションも兼ねて、ブラッシングくらいで十分といえるでしょう。
 しかし、同じ猫でもペルシャやヒマラヤンなどの長毛種の猫は、セルフグルーミングだけでは毛のもつれや毛玉ができてしまうことがあります。また、それだけでなく、頻繁な毛づくろいでたくさんの毛をのみ込むと、食欲不振や便秘などの症状が出る「毛球症」になる恐れもあります。
 このように、長毛種の場合や皮膚病がある場合などは、やはりトリミングが必要とされるでしょう。
 ただ、猫は知らない人に触られることや、水、ドライヤーは苦手なことが多いのです。このため、安全にトリミングを行うには麻酔が必要となる場合があります。
 いずれにしても、日頃の手入れで解決できない問題があれば、猫にもトリミングが必要になりますが、基本的には猫自身の性格や皮膚、被毛の状態をよく見極めることが肝心です。 (チームホープ、エルザ動物医療センター センター長 長谷隆司)

  (産経新聞 平成29年7月14日付)