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ペットの健康コラム

ペットと暮らす獣医師からのアドバイス(27)
シニア期の注意点

毎週金曜日に産経新聞の生活面に掲載される、Team HOPE獣医師のリレーコラム、第27回目が掲載されました。
Team HOPE九州地区委員、ナナ病院 藤井梢がお伝えします。

 犬は7歳を超える頃からシニア期に入るといわれ、小型犬に比べ大型犬は老化が早く進むとされています。
 まず、このシニア期には運動能力や活動の低下がみられます。関節などに慢性的なトラブルがあると、段差の昇り降りや滑る床での歩行で、急に悪化することがあります。
 年を取ると寝ていることが多くなったり、反応が鈍くなるのは当たり前のように思えますが、骨・関節疾患、心臓疾患や内分泌疾患が関係している可能性もあります。血液検査、レントゲンやエコー検査で診断することができますので、老化と決めつけずに動物病院を受診してください。
 次に食欲の低下、食べ方の変化が見られ始めます。それに伴い体重や筋肉の減少があるときは、歯周病や肝臓・腎臓疾患、さらに腫瘍の可能性も疑います。
 そこで、飼い主さんが愛犬の変化に早く気づくかどうかが大切になります。そのためには、ある程度の規則的な散歩や食事、日頃のスキンシップなどをお勧めします。少しでも変化を感じたら、動物病院に相談してください。
 老齢犬の1年は人の10年くらいの速さで過ぎますので、年に2回以上の健康診断が重要です。動物病院では現在の健康状態を確認して、飼い主さんに的確なアドバイスをし、一日でも長く健康でいられるようサポートします。
 近年、良質のフードや飼育に関する情報がインターネットなどで容易に手に入り、加えて獣医療や予防医学の進歩などによって、シニア期がさらに長くなると考えられます。家族の一員として最後まで穏やかで幸せな毎日を送ることができるよう、愛犬の健康管理に努めましょう。

(産経新聞 平成29年3月17日付)

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